第12回:「デザインビズの業務効率を上げる!カラーマネジメント(基礎編)」
こんにちは、パーチ長尾です。
ようやく暖かくなってきましたが、私は去年から発症した花粉症でつらい毎日を送ってい
ます。
春は何かにつけ新しいことにトライしたくなる季節ですし、設備入れ替えの時期ですので、これから数回にわたってカラーマネジメントについてお話ししたいと思います。
カラーマネジメントは業務効率を上げる仕組みで、私たちのセミナーに参加された方のア
ンケートでも半数以上の方が「次に参加したいセミナー」に希望してくれるほど関心の高
いテーマです。
第9回:提出用画像のレンダリング
今回はいよいよ最終レンダリングをしていきます。
今まで8回に渡り各項目を調整してきましたが、最終クオリティの設定をして印刷に耐えられる画像をレンダリングしてみます。
ファイナルギャザーの調整
1.FG精度プリセット
これまでファイナルギャザーをオンにしてレンダリングをしてきました。
【間接光】→【ファイナルギャザー】→【基本】にてファイナルギャザーの精度を調整しクオリティとレンダリング時間を選択することができます。

ファイナルギャザー
第7回:ArchiCAD13 と3ds Max Design 2010の連携
今回は、ArchiCAD13 と 3ds Max Design 2010の連携についてまとめます。ArchiCADから出力できる3Dフォーマットはいろいろありますが、実用に耐えられるのは3DSとOBJの2つです。
| ポイント |
3DS |
OBJ |
| マテリアル |
標準マテリアルとして読み込まれる |
標準マテリアルとして読み込まれる |
| オブジェクト構成 |
出力時オプション設定可能 |
出力時オプション設定可能 |
| レイヤー |
未対応 |
未対応 |
| リンク機能 |
なし |
なし |
| その他 |
出力オブジェクトのポリゴン数が65,535を超えると自動的に分割される
扱える名称は半角10文字まで
|
レイヤ名とマテリアル名の日本語不可 |
第8回:海外の建築ビジュアライゼーション事情
年も明け1ヶ月が過ぎてしまいました。遅くなりましたが、皆様、明けましておめでとうございます。
本年も引き続き本コラムを宜しくお願いいたします。
さて本題です。みなさんは海外の建築ビジュアライゼーションの実情をどの程度知ってますか?ネットに掲載されるコンテストのCGや、もっと身近では中国の話なんかを見聞きされてるんじゃないかと思います。それらを見聞きされてどの様に感じていますか?
技術的なレベルの高さを感じて身を引き締めていますか?「大した事無いな!」と自信を深めてますか?「ほー、海外の連中はすごいなー」と、一傍観者の立場で見てますか?自身の業務に直接影響することとして肌に感じている人はいますか?
私はというと自身の業務に直結する身近な問題として捕らえ、業務上上手く付き合えないかと考えたりしています。
大成建設時代に遡れば、その付き合い方をずっと模索してきたと言えます。これまで海外(特に中国)の建築CGがあまり自身の仕事に影響が無かった方は、今後のワールドワイドでの建築ビジュアライゼーションの動向を頭に描きながら今回は読み物として楽しんで下さい。影響の有った方は今後の海外CGとの付き合い方を考えながら読んでみて下さい。という訳で、今回はこれまでと若干趣向を変えて海外の建築ビジュアライゼーションの様子を私がお話しできる範囲でお話ししたいと思います。
海外というと何処を想像しますか?
海外と言っても範囲は広くそれぞれのお国柄で趣が異なりますが、みなさんは海外の建築CGというと何処が頭に浮かびますか?アメリカ?ヨーロッパ?それとも近隣のアジア諸国?北米やヨーロッパの事情で言えばリアル系のパースが幅をきかせてきているようです。
海外のサイトでのコンテスト等を見ても明らかですし、知り合いからそのような話も聞いています。特にコンテスト等で見られる物は自然物(樹木、芝等)もフル3DCGでやっているんだろうなと思わせる物が多くあって、これを業務のフィニッシュワークに用いることが出来ているとしたら凄いことだと思います。
私が肌で知っている海外事情というとインターナショナルな設計コンペになりますが、コンペの世界では様子が違います。リアル系では無く私が再三お話ししているコンセプト系の表現が大多数を占めるようになります。つい先日、インターナショナルコンペ(中東に計画されるInterContinental Hotel)にD4m設計さんと共にチャレンジしました(共同設計の名の下に参加しているので、私の建築家デビューです(笑))。結果は見事玉砕しましたが、HPで公開されたSecond PrizeとThird PrizeのCGから海外のコンペにおける建築ビジュアライゼーション事情を垣間見ることが出来ました。
このコンペ参戦記は次回に譲るとして、今回の中心はアジアの建築CG事情です。
第11回:3DCGと著作権ー権利はビジネスの基本ー
こんにちは、パーチ長尾です。
今回はちょっと視点を変えて、著作権などの【権利】について書いてみます。時折「○○が権利を侵害」と新聞を賑わすことがありますが、広告業界では5, 6年前から広告販促物に付随する権利問題について真剣に対策を取り始めました。私も前職で【権利保護と権利侵害防止】に関するプロジェクトを担当したことがあります。
CADや3DCGなどのデータや、それを元に制作したビジュアル(写真や動画)には【権利】が存在します。これを有効に活用することで、【収益向上】【コスト削減】を行うことができるので、しっかりと法律やノウハウを理解するといいと思います。
また、このようなプラスな収益面だけでなく、【権利侵害による損害】などのマイナス面を回避することも非常に重要です。
図1:CADデータから変換した3DCGデータは
誰に権利があるのか?
たとえば、私たちもよく受ける質問の1つに、「製造メーカーさんからお預かりしたCADから作った3DCGデータの権利は誰にありますか?」といったことがあります。この答えは、状況/制作工程/契約によって変わりますが、多くの場合、【制作した方】に権利があると言えると思います。ですので制作会社さんから見れば、この3DCGデータを製造メーカーさんに渡す場合は【データの譲渡料金を請求する】という交渉ができます。また製造メーカーさんから見れば、CADから3DCGデータへの変換作業については自社内で行うことで【コスト削減】と【3DCGデータを自由に利用する】ことができます。
第10回:デザインビズ業界動向ー印刷業界の大イベントPAGE 2010で取り上げられる3DCGー
こんにちは、パーチ長尾です。
第6回コラムで「
印刷会社さんが3DCGビジネスを導入する流れ」について書きましたが、「あれ?印刷会社は『印刷業』だけでなく、『制作』もしているの?」と疑問に感じられた方も多いかもしれません。
その通りです。印刷業界では制作業が盛んに行われています。
印刷業界ではお客様にとって便利な「グラフィックデザインから印刷までの総合的なサービス」を提供できるため、積極的に制作業務に取り組む印刷会社さんが多いようです。具体的にはWebデザインやグラフィックデザインをしている印刷・製版会社は全国に数百社あり、大規模な印刷会社では撮影をしていることもあります。そして昨今では、3DCG制作を導入する印刷・製版会社さんが増えてきました。では、どうして印刷業界で3DCGの導入(デザインビズ)が広がっているのでしょうか。

3DCGでは広告制作期間の前倒しや全体的なコスト削減ができるなどの理由から、「3DCGを利用した広告販促をしたい」という製造メーカーが増えてきました。しかし、製造メーカーは地方にあることが多く、東京圏に集中した広告制作会社に依頼するのはなかなか不便です。
そのようなニーズがある中で、大都市圏に限らず全国にある地元の印刷・製版会社は、その受け皿として有利な立場にありました。製造メーカーとの長年の取引があり、かねてから制作部門を持っている印刷業界には、3DCGを導入する下地があったのです。また、デザインビズの制作に欠かせないカラーマネジメントの力があるという点でも、3DCG制作に向いていました。
そして、デザインビズの特徴である「印刷/Web/イベント/デジタルサイネージなどの3DCGマルチ展開」を総合的にサポートできるのが印刷業界だったのです。
第9回:ビジネス導入の流れ2
こんにちは、 パーチ長尾です。
今回は、第6回でお話ししていた「
3DCGビジネス導入の流れ」の続編として、写真プロダクションが3DCGビジネスを導入する流れと、建築系CGプロダクションが製品写真制作を始める導入事例を見ていきたいと思います。
3DCGビジネスではお客様のデータ(質感データなど)を蓄積することができるので、一度受注したお客様とは長く取引できるようになり、早く始められるほど収益が上がります。「導入を決める経緯」は様々で、始めは小規模に導入していくケースが多いですが、みなさん徐々にビジネスを拡大させていきます。
以下は、3DCGビジネスを導入する際の一般的な流れです。今後参入される際の参考にしていただければ幸いです。
「3DCGビジネスを導入する流れ」<写真プロダクションの場合>
ー3DCGビジネスを導入する理由ー
・撮影と画像処理を行ってきたが、撮影の仕事が減ってきたので、新規ビジネスとして導入を検討。
・「3DCG写真制作」でも広告写真制作のノウハウが要求されるので、既存のカメラマンやクリエイターの能力を生かせる。
・今まで「撮影」では制作できなかったようなデザインも「3DCGなら表現できるだろう」と考え、相談してくる広告主(案件)も増えているので、導入を決意。