第15回:色に厳しいプロは、どのような基準でモニターを選んでいるのか
こんにちは、パーチ長尾です。
先日、ある制作会社さんに伺って「3DCGのためのカラーマネジメントセミナー」を行っているときに、あらためて気がついたことがあります。
そこでは受講された方のほとんどが、初めてカラーマネジメントに触れて、「何を行ったらいいのか」を理解されたということです。
セミナー修了後にお話しした方が、「何をするにもモニターの色が合っていないとダメなんですね」と言ったのを聞いて、あらためてモニターの重要性を感じました。もちろんカラーマネジメントは統合的なシステムですから、モニターの色だけ正しくても意味がありませんが、重要なものであることは間違いありません。
クリエイターにとって作業中に見ているのはモニターですし、スキャンした画像も、3DCGソフトでマテリアルを作るときも、Photoshopで色調整するときも、すべてモニターで色を判定しています。
第14回:3DCG制作の業務効率を上げる!カラーマネジメント
こんにちは、パーチ長尾です。
先日、「3DCGのためのカラーマネジメントセミナー」を開催しました。
「カラーマネジメント」は業務効率を上げる色管理システムですが、最近ではCG業界でも導入の必要性を感じる方が増えていて、その期待が高まっています。
今回のセミナーには、デザインビズ(建築系CG制作やプロダクトCG制作)をされている方、そしてゲームや映画などの3DCG制作をされている方などにご参加いただきました。
導入を始めている方もこれから導入したいという方もいらっしゃいましたが、皆さん随所で「なるほど!」と頷かれていました。「本で読んでも分からなかったところがバチッと理解できました」という感想をいただきましたが、今までカラーマネジメントをしていてもうまくいかなかった「根本的な理由」を理解できたようです。
「カラーマネジメントは3DCGソフトのカラー管理設定だけ合わせればいい」と思っている方が多いようですが、実はそれは必要な作業のうちの4分の1くらいのことなんです。実際には書籍の通りにはいきませんので、 セミナーでは実機を使ってお話しします。参加された皆さんは、目の前のモニターを見ながら「できるんだ」という実感を持たれたようです。
第13回:デザインビズの業務効率を上げる!カラーマネジメント(メリット編)
こんにちは、パーチ長尾です。
ようやく春が来て、このコラムを書いている今は桜も満開、なぜか気分が明るくなるから不思議ですねえ。
さて、
前回に引き続きカラーマネジメントについてのお話ですが、「導入すると、自分にはどんなメリットがあるのか?」とまだピンと来ていない方も多いかと思います。そこで今回は、すでに導入している業種業態ごとの具体的なメリットについてお伝えしたいと思います。
「こんなメリットがあるならやってみよう!」そんなヒントになったら嬉しいです。
1.業種業態に関わらない共通のメリット
カラーマネジメントは、「全てのハード/ソフトで同じ色を見る」ためにあります。3DCGクリエイターさんが作るビジュアルはモニターで確認して、プリントで見て、印刷される、というふうに複数のハード/ソフトを介して制作、確認作業が行われます。
しかし、同じデータなのにソフト間で色が違う、モニターとプリントの色が違う、という環境の中で作業をするのは苦痛ですし、ミスコミュニケーションや制作ミスが出て非常に不効率です。このような問題を解消して、モニターで見た色がそのままプリントされる、そんな環境を作るのがカラーマネジメントの役割です。
この仕組みを取り入れると、下記に挙げる2つの業種業態でも共通のメリットが生まれ
ます。
- 作業者間(異なるPC間)で見える色が同じなので、ミスコミュニケーションが無くなり品質と作業効率が上がる
- 全行程で同じ色を再現できるので、後工程での色調整などの作業が無くなる
- 正しい【色と階調】が再現されるので、クリエイターは作業に集中でき能率が上がる
- ミスプリントや印刷の確認作業(校正)が減り、実費コストが削減できる
第12回:「デザインビズの業務効率を上げる!カラーマネジメント(基礎編)」
こんにちは、パーチ長尾です。
ようやく暖かくなってきましたが、私は去年から発症した花粉症でつらい毎日を送ってい
ます。
春は何かにつけ新しいことにトライしたくなる季節ですし、設備入れ替えの時期ですので、これから数回にわたってカラーマネジメントについてお話ししたいと思います。
カラーマネジメントは業務効率を上げる仕組みで、私たちのセミナーに参加された方のア
ンケートでも半数以上の方が「次に参加したいセミナー」に希望してくれるほど関心の高
いテーマです。
第11回:3DCGと著作権ー権利はビジネスの基本ー
こんにちは、パーチ長尾です。
今回はちょっと視点を変えて、著作権などの【権利】について書いてみます。時折「○○が権利を侵害」と新聞を賑わすことがありますが、広告業界では5, 6年前から広告販促物に付随する権利問題について真剣に対策を取り始めました。私も前職で【権利保護と権利侵害防止】に関するプロジェクトを担当したことがあります。
CADや3DCGなどのデータや、それを元に制作したビジュアル(写真や動画)には【権利】が存在します。これを有効に活用することで、【収益向上】【コスト削減】を行うことができるので、しっかりと法律やノウハウを理解するといいと思います。
また、このようなプラスな収益面だけでなく、【権利侵害による損害】などのマイナス面を回避することも非常に重要です。
図1:CADデータから変換した3DCGデータは
誰に権利があるのか?
たとえば、私たちもよく受ける質問の1つに、「製造メーカーさんからお預かりしたCADから作った3DCGデータの権利は誰にありますか?」といったことがあります。この答えは、状況/制作工程/契約によって変わりますが、多くの場合、【制作した方】に権利があると言えると思います。ですので制作会社さんから見れば、この3DCGデータを製造メーカーさんに渡す場合は【データの譲渡料金を請求する】という交渉ができます。また製造メーカーさんから見れば、CADから3DCGデータへの変換作業については自社内で行うことで【コスト削減】と【3DCGデータを自由に利用する】ことができます。
第10回:デザインビズ業界動向ー印刷業界の大イベントPAGE 2010で取り上げられる3DCGー
こんにちは、パーチ長尾です。
第6回コラムで「
印刷会社さんが3DCGビジネスを導入する流れ」について書きましたが、「あれ?印刷会社は『印刷業』だけでなく、『制作』もしているの?」と疑問に感じられた方も多いかもしれません。
その通りです。印刷業界では制作業が盛んに行われています。
印刷業界ではお客様にとって便利な「グラフィックデザインから印刷までの総合的なサービス」を提供できるため、積極的に制作業務に取り組む印刷会社さんが多いようです。具体的にはWebデザインやグラフィックデザインをしている印刷・製版会社は全国に数百社あり、大規模な印刷会社では撮影をしていることもあります。そして昨今では、3DCG制作を導入する印刷・製版会社さんが増えてきました。では、どうして印刷業界で3DCGの導入(デザインビズ)が広がっているのでしょうか。

3DCGでは広告制作期間の前倒しや全体的なコスト削減ができるなどの理由から、「3DCGを利用した広告販促をしたい」という製造メーカーが増えてきました。しかし、製造メーカーは地方にあることが多く、東京圏に集中した広告制作会社に依頼するのはなかなか不便です。
そのようなニーズがある中で、大都市圏に限らず全国にある地元の印刷・製版会社は、その受け皿として有利な立場にありました。製造メーカーとの長年の取引があり、かねてから制作部門を持っている印刷業界には、3DCGを導入する下地があったのです。また、デザインビズの制作に欠かせないカラーマネジメントの力があるという点でも、3DCG制作に向いていました。
そして、デザインビズの特徴である「印刷/Web/イベント/デジタルサイネージなどの3DCGマルチ展開」を総合的にサポートできるのが印刷業界だったのです。
第9回:ビジネス導入の流れ2
こんにちは、 パーチ長尾です。
今回は、第6回でお話ししていた「
3DCGビジネス導入の流れ」の続編として、写真プロダクションが3DCGビジネスを導入する流れと、建築系CGプロダクションが製品写真制作を始める導入事例を見ていきたいと思います。
3DCGビジネスではお客様のデータ(質感データなど)を蓄積することができるので、一度受注したお客様とは長く取引できるようになり、早く始められるほど収益が上がります。「導入を決める経緯」は様々で、始めは小規模に導入していくケースが多いですが、みなさん徐々にビジネスを拡大させていきます。
以下は、3DCGビジネスを導入する際の一般的な流れです。今後参入される際の参考にしていただければ幸いです。
「3DCGビジネスを導入する流れ」<写真プロダクションの場合>
ー3DCGビジネスを導入する理由ー
・撮影と画像処理を行ってきたが、撮影の仕事が減ってきたので、新規ビジネスとして導入を検討。
・「3DCG写真制作」でも広告写真制作のノウハウが要求されるので、既存のカメラマンやクリエイターの能力を生かせる。
・今まで「撮影」では制作できなかったようなデザインも「3DCGなら表現できるだろう」と考え、相談してくる広告主(案件)も増えているので、導入を決意。
第8回:AU Japan 2009予告 セッションの一部をご紹介!
こんにちは、パーチ長尾です。
11/12(木)に開催される Autodesk University Japan 2009(
http://www.myautodesk.jp/auj09/)
で、【カメラ(実写撮影のノウハウを取り込んで3DCGの品質を上げる)】と【プレゼンテーション(人生を変えるスキル)】について講座を行うことになりました。
これは【クリエイティブ力向上】と【クリエイターとして生きていくために重要な要素】だと思うんです。
このコラムを読んでくれている方にぜひ知ってもらいたいので、今回のコラムでその一部を紹介しますね。
「僕らはこの100年実写を見続けてきた」
変なタイトルですね。カメラが生まれて100年以上経ちました。その間、写真、映画、テレビなどで僕らは【実写撮影された物】を見続けてきました。だから僕らの目は【実写撮影】に慣れていて、それを【自然だ】と感じるようになっているんです。
たとえばこんな面白いことができるんですよ。デッサンや絵を見て、それが写真をもとに描かれた物か、本物を観察しながら描かれた物か判断できるようになるんです。その秘密は、実写撮影された時のレンズの変形や歪み/明るさの圧縮(カメラは人間の目よりも狭い範囲でしか光をとらえることができません、このことをラチテュードと呼びます)があるので、それを見分ければいいんです。
3DCGの利用法の多くは、【実写の置き換え】です。
映画では実写との合成、デザインビジュアライゼーションでは製品撮影の代わりに利用されています。
よく「フォトリアル」という言葉が使われますが、これを実現するには、マテリアルの設定/レンダラーの設定だけではなく、【カメラ特性を理解して実写カメラマンと同様に使いこなす】ことが必要になるんです。
昔からプロが使うカメラを購入することはできました、しかしプロ並みの映像は作り出せません。これは3DCGという道具を使いこなすことはできても、表現ノウハウを身につけるのは別であることに似ていますね。そして実写撮影技法はこの100年間を通じて練りに練られてきました。その技法は、ゲームでも映画でもデザインビジュアライゼーションでも、活用することができます。
実は、海外のアートスクールでは【実写撮影技法】を学んでいます。一方日本の3DCGのスクールでこれを学んでいると聞くことはほとんどありません。もちろんこれだけではありませんが、表現面で差がつく要因の一つであると言えると思います。
第7回:製造メーカーにおける広報宣伝用ビジュアル制作の3DCG化
こんにちは、パーチ長尾です。
今回はいまトレンドになっている「製造メーカーにおける広報宣伝用ビジュアル制作の3DCG化」について、お伝えします。
以前このコラムの
第3回(Autodesk Solution Day 2009のレポート)でも取り上げたことがありますが、いま広報宣伝活動用ビジュアルを製造メーカー内部で作る企業さんが増えています。
あのイベント以来、私のところにも製造メーカーの広報宣伝担当者の方から立て続けにご相談をいただいていて、この傾向は強くなっているようです。
では、具体的にどのようなメリットや背景があって、3DCGが必要とされているのでしょうか。
今回はその実情を知るのにちょうどいいイベントが近々開催されることもあり、コラムの予定を変更して、ご紹介していきたいと思います。
広報宣伝担当者が「3DCGを利用したい」と思う理由は大きく見て2つあります。
3DCG導入メリット1:販促物制作の前倒しができる(スケジュールの遅れを取り戻す)
消費者のニーズが多様化し商品ライフサイクルが短くなった現代では、新商品の開発が次々と行われています。そのため商品開発の現場はいつもスケジュールが押していて、「撮影をしたいときに撮影用モックアップが間に合わず、充分な販促活動ができない」というのは大きな問題でした。
そこでCADデータを利用して3DCGビジュアルを作るという手法を取ると、モックアップを制作する必要が無くなり、その分、早く写真が出来上がるようになりました。その結果、競合他社に先駆けて、「スペシャルサイト」や「製品発表会」で商品を紹介するということも可能になりました。
第6回:3DCGビジネス導入の流れ
こんにちは、パーチ長尾です。
前回は「どうやったら『CAD』から『魅力的な広報宣伝用ビジュアル』ができるのか」が分かるように、3DCGビジュアル(製品基本カット)の一般的な制作工程についてお伝えしました。
3DCGデータはWebやテクニカルムービー、カタログなど様々な媒体に流用できるので、ビジネスチャンスがたくさんあります。そのため印刷会社さんを始め、写真プロダクションさん、建築系CG制作会社さんなど、色々な職種の制作会社さんが参入されています。
では、それぞれの会社はどのような経緯でこのビジネスを始めて、どんなふうに導入を進めていったのでしょう。今回は2つの事例を見てみたいと思います。
「3DCGビジネス導入の流れ」<印刷会社A社さんの場合>
ービジネス導入を決めた経緯ー
・昨今ではこれまでの差別化要因だった「Web、デザイン、高品質、画像処理」ができる印刷会社はいくつもあって、最終的には「価格」で受注が決まるようなことが多く、新たな差別化要因が早急に必要だった。
・「3DCGサービスをきっかけにして仕事を増やしている」という競合の話を聞いたので、取引先に3DCGの利用意志があるか聞いてみたところ、好印象だったので導入を決めた。広告主にとって3DCGを利用するメリットがたくさんあったので、ほかの取引先でも受注できるだろうと予測した。
ービジネス初期の問題点ー
・競合のほうが仕上がりが良く、自分たちは営業面でも人材面でも遅れていたこと。
ー解決策ー
・画づくりに関してはライティングがうまくできなかったので、レッスン料を払って外部カメラマンに指導を受け、徐々に写真品質に近づけていった。
・営業面は、事例が増えるにつれて力がついていった。
・優秀な人材を入れるために専門のコンサルタントに相談した。
第5回:CADから広報宣伝用ビジュアルが作られていくー3DCGビジュアル制作の流れー
こんにちは、パーチ長尾です。
7月1、7、10日に名古屋/大阪/東京で開催された『印刷、写真、広告業界向けデザインビズ セミナー』※には、印刷業界の方、制作会社の方、カメラマンの方、CGクリエイターの方、製造メーカーの方など、併せて約400名もの方にご参加いただきました。加速する3DCGビジネスの現状を知りたい、業界の変化について情報が欲しい、という目的で受講され、今やっている仕事とデザインビジュアライゼーションがどう繋がっていくのか、これからどのように仕事を進めていくのか、を考えるきっかけになった方も多いようです。
またセミナープログラムにはMax 2010のデモや、JAGATさんによる『印刷業におけるCGの重要性』の講義もあって、皆さん興味を持って聴講されていました。
さて、私も『デザインビズ業界の現状、ビジネスに必要なこと』などについてお話ししましたが、今回は初めてデザインビズセミナーを受講されている、3DCGビジネスの導入をご検討中の方(まだ3DCGビジュアル制作をされていない方)も多いような印象でした。そこで今回のコラムでは、「CADから広報宣伝用ビジュアルが作られていく ー3DCGビジュアル制作の流れー」について詳しくお話ししたいと思います。
これを読んでいただくと、
・どうやったら『CAD』から『魅力的な広報宣伝用ビジュアル』ができるのか
・3DCGによる広報宣伝用ビジュアルの事例が増えている理由
が分かります。
※ご好評につき、このセミナーは9月9日(水)に仙台メディアテークで、9月15日(火)にアクア博多でも開催されます!お近くの方は是非ご参加ください。
詳細/お申込みはこちらからこのイベントは終了いたしました。
第4回:3DCG業界支援!デザインビズのポータルサイト『Design Viz Garage』オープン!
こんにちは、パーチ長尾です。
このコラムでは、デザインビズ業界の現状、役立つ情報、「知って得する」必読ポイントをお届けしています。今回はデザインビズのポータルサイト『Design Viz Garage(デザインビズガレージ)』についてお話します。
『Design Viz Garage』(
http://dvz.multi-bits.com/)は、デザインビジュアライゼーションに特
化したポータルサイトです。
・3DCGモデルデータ、テクスチャー、HDRI、制作Tipsなどのデータやスキルアップツールの販売
・クリエイター特集やデザインビズに関連する最先端の業界動向が分かる『ニュース/コラム』の掲載
・商品を通して「得意分野をアピールしたい」制作者の方と、「優秀なプロダクションを見つけたい」発注者の方を結ぶ仕組みもあります。
制作プロダクションさん、 製品検討をするプロダクトデザイナーさんやCGクリエイターさん、 制作プロダクションを探している企業さん、自分の作品を知ってほしい個人のクリエイターさん始め、デザインビズに関わる方に利用していただきたいサイトです。
データは建築広告、プロダクトの販促広告、製造メーカー内での製品検討、プレゼンの現場など、色々な場面で利用できます。 まだデータの数は少ないですが徐々に増えていきますので、必要な時にはチェックしてみてください。(『Design Viz Garage』の企画・運営はストックフォトサイトを運営しているマルチビッツ社(
http://multi-bits.com/)とパーチ(
http://www.perch-up.jp)が行っています)。
第3回:Autodesk Solution Day 2009 CGトラック特別セッション
『製造メーカー内部で制作される広報宣伝用ビジュアル』セミナーリポート
こんにちは、パーチ長尾です。
6月5日に開催された『Autodesk Solution Day 2009』に私もモデレーターとして参加しました。
製造メーカー内部で広報宣伝用ビジュアルを3DCGで制作している企業2社(パナソニック電工さん、ケンウッドデザインさん)によるパネルディスカッションは又とないキャスティングで、製造メーカーの視点から「3DCG化した理由、メリット、抱えている問題点」などをお聞きすることのできた、大変貴重なセッションでした。
その時の様子を、今回はパーチのスタッフが会場からリポートします。
数年前から『製造メーカー内部で広報宣伝用ビジュアルが作られているらしい』という話を耳にすることがありましたが、『内部事情』であるゆえ、これまでその実態は分からないままでいました。
今回のセッションはまさにそれを聞けるチャンスで、3DCG導入時の『検討材料』として聞かれた製造メーカーの方を始め、『協業のポイント』として聞かれた印刷会社の方、制作会社の方、カメラマンの方、CGクリエイターの方、会場いっぱい250名もの方が参加されていました。
ー『パナソニック電工さん、ケンウッドデザインさんの制作事例』を見てー
始めに両社の制作事例(静止画/動画)を見ました。予想はしていましたが、その質は高く、従来の商品写真と比べてもほとんど差がない品質でした。最新のWeb画像を始め、商品パッケージやカタログの写真、イベント用の動画など、あらゆるところで自然に使われています。
第2回:広告業界がデザインビズに注目!『基礎から始める3DCG広告写真』セミナーリポート
こんにちは、パーチ長尾です。
5月26日に雑誌『コマーシャル・フォト』(玄光社)さん主催で、Design Visualizationセミナーを開催しました。
フォトグラファーと広告クリエイターの方のための専門誌ですが、今回は『3DCGによる広告写真制作』というテーマで、カメラマンの撮影ノウハウを3DCGに加味していく『3DCGフォトグラファー』という仕事の視点からお話ししました。CGクリエイターさん、カメラマンさん、建築ビズ制作会社の方、グラフィックデザイナーの方、メーカーの開発部の方など、たくさんの方に参加いただきました。
3DCGによるビジュアル制作は、10年ほど前から、自動車や住宅、キッチンメーカーから始まり、3DCGならではのメリットやメーカー内の事情から、現在、様々な業界が『広報宣伝用ビジュアル』として活用しています。
広告業界の方も注目するようになったのは、撮影件数が年々減ってきているという事実、3DCGソフトの著しい進化、3DCGで制作された広告事例が増えたこと、また昨今では商品(モックアップ)が撮影に間に合わないことが多く、制作時間が短くなっているなど、従来のやり方では対応しきれない問題が出てきたからです。
第1回:魅力的な広告写真を、3DCGで作るために必要なものとは?
広告に写っている商品はすごく魅力的に見えて、『ほしい!』と思ってしまいます。
先日も電車の中刷り広告を見ていて、そのまま電車を降りて電気店に行ってしまいそうになりました。
ではなぜこんなに魅力的に見えるのか?
自分で3DCGソフトというバーチャルスタジオの中で製品モデルを配置してライティングをしてみると、『どうも広告とは違う』、でもその理由がわからない。
皆さんの中にもこんな思いを持った方がいらっしゃると思います。
今回のコラムではこの謎に迫ってみようと思います。
このコラムですが、広告業界とデザインビズ業界のこと、仕事をより良くするための情報などをご紹介していこうと思います。
あらためまして、パーチの長尾です、よろしくお願いします。
もとはグラフィックデザインや画像合成といったクリエイターをしていましたが、前職ではその経験を活かしてデザインビズ事業の起ち上げや、デジタル化の推進、ビジュアル著作権の制度化などに携わってきました。
パーチはこんな経験やノウハウを1つの会社だけじゃなく、広告やデザインビズ業界に幅広く提供して、私たちにとまりに来てくれた方の翼を大きくするのが目的の会社です(パーチは「とまり木」という意味なんです)。
こんな形で撮影や画像合成の仕事にたくさん携わってきて、3DCGとは違いよりも共通
する部分が多いことに気づきました。
さっきの謎『広告写真は魅力的に見える』の答えもこのあたりにあるようです。
撮影スタジオのライティングは現実世界を再現しようとしている
真っ暗な撮影スタジオに置かれた商品に、ストロボをひとつずつ足していってライティングを作っていきます。
このときにカメラマンが気にするのは『現実世界の再現』『より自然に見えながらも商品の特徴や魅力を強調する』ということです。
『基本は1灯ライティング』。これは『太陽は1つだから』という現実世界に習っています。2つの方向から光を当てる時も不自然に感じてしまうのは人間として自然なことなんです。でも遠い遠い宇宙の彼方に太陽を2つ持つ惑星があったら、そこに住むカメラマンはきっと『基本は2灯ライティング』と言っているんでしょうね。
しかし1灯だけでは商品を魅力的に見せる『演出』ができない場合が多いので、1灯ライティングを基本にして、不自然に見えないようにストロボを追加していきます。