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プロフィール
オートデスク 製造ソリューション 関屋多門
大学卒業後、米国のデザインオフィスにて工業デザイナーとしてコンシューマ製品企業の先行開発デザインなどに携わる。 旧Alias社に入社後、アプリケーションエンジニアとしてデザインCAD製品を担当。現在はオートデスク東京オフィスでソリューションエンジニアとして勤務。製造ソリューション部門でShowcaseをメインにビジュアライゼーションに関わる案件を担当。

みんなで使えるビジュアルコミュニケーション! 〜そのチカラとShowcase〜

第2回:プレゼンテーションって!?

前回は「コミュニケーション」について、私なりに“ものづくり”に紐づけて書かせてもらいました。そのコミュニケーションを効率よく行う方法「プレゼンテーション」について第2回は考えたいと思います。




つい最近ある本を読んでいて“KISS”について知りました。私もいい歳なので人並みの経験はあるとおもっていますが・・・そういう話ではありません。奇抜なメイクと舌出しパフォーマンスの伝説の“The hottest band!”を思い出した方、残念ながらこちらもハズレです。

“KISS”とは“Keep it simple, Stupid!”の略で日本語で言うと「シンプルにしろっ、つってんだろ!」ってところでしょうか。その本によるとアメリカの広告代理店業界で上司が部下によく言う言葉のようです。プレゼンテーションにおける鉄則とのことです。


私も資料を作る機会やプレゼンテーションを行う機会があるのですが小心者のせいか、いろんな情報をパワーポイントに載せて“自分だけ”安心して、結局何がポイントなのか、何を伝えたいのか、見失うことがあります。ここで“KISS”を思い返し、ポイントを絞り、伝わるプレゼンテーションをしたいものです。


この“KISS”の話で以前、私が工業デザイナーとして夢と希望を持って働いていた頃を思い出しました。私の記憶が正しければ、当時の勤めていたデザインオフィスの社長の提案で“説明のないプレゼン”をやろう! と言うことになりました。

とはいっても、いきなり大きな商談もしくは面識の少ないクライアントに向けてこの“実験”をやるには冒険的要素が盛りだくさんなので、親しいクライアントに向けてこの実験は実行に移されました。

その時、扱っていた製品は“IPフォン”。いろいろな機能をもち合わせ、複数機種ラインナップ、多彩な設置方法、稼働パーツの動きなど紹介し、デザインコンセプトまで伝えなければいけない、言葉や文字による説明なしにこれを遂行することは可能なのか?

やはり、選ばれた手法は“動画のビジュアル”でした。約3分のムービーを作成し、いざクライアントのもとへ。

親しいクライアントということでリラックスした雰囲気の中、発した言葉は「まず、こちらをご覧ください。」今までのプレゼンとなんら変わらぬ、落ち着いた口調で始まりました・・・。動画が流れている間は一言も口にせず。動画が終わった際に「どうでしたか?」の質問。クライアントは笑顔。結果はご想像どおりです。


この話ではビジュアライゼーションの持つ力が顕著に発揮されたケースです。デザインのプレゼンテーションという特性がこのケースを成り立たせている事は否定できない事実ですがこのような“ビジュアライゼーションが持つ力”はモノづくりのすべてのフェーズで利用できるのではないかと考えます。

言葉や文字では表現できない雰囲気、アイデンティティ、気持ち。数字では測れないこの力を「仕事上で利用したことがあります!」とはっきりといえる人はどれだけいるでしょうか?パワーポイントを使うときでも写真やイメージ、グラフが増えたりすることもこの力を利用しようとしている1つの表れではないかと思います。

私はこのビジュアルの力はビジネスに新たな力をもたらすものだと信じています。この力を無意識にではなく、意図的に使ってみてはいかがでしょうか。


私見になりますがこのビジュアルの力はプレゼンテーションで聴き手側の気持ちを自分の期待する方向に容易にリードすることができるツールになるのではないかと思います。相手の気持ちを操ると言ったら言い過ぎかもしれませんが。社内プレゼン、クライアントとの折衝、指示書作成、イベント会場での製品説明、多くのコミュニケーションの場面でこの力を利用してモノ、コトをスムースに進めることができるのではないでしょうか。


先日、電気ケトルのCADデータを元に動画を作成しました。この動画では製品そのもののビジュアル化はもとより、製品パッケージや店舗レイアウトに至るまでの検討をShowcaseで行っている例です。

プレゼンテーションは概して世の中にないアイデアやモノを他の人に分かりやすく正確に伝えなければいけません。発表するだけでは目的の半分も達成できたとは言えないと思います。自分やチームの意思または情報を正確に伝達し、“理解してもらえて”初めてその意味をなすと思います。

それを実現する1つの方法としてビジュアルコミュニケーションがあると思います。ビジュアルコミュニケーションの持つ力は“リアルなものを見せることによる意思決定の迅速化”、“同じイメージを共有することによるコミュニケーションギャップの削減”、“説得するためのビジュアル化”など、多くの関係者に効率的な情報共有を可能にしてくれる点だと思います。

Showcaseは開発、設計時のデザインまたは機能レビューのみのツールではないです。製造、販売、流通においても可視化のちからを発揮し、ビジネスを支える大きなちからとなると思います。 ビジュアルを多様化したプレゼンテーションは誰もが手の届くところにあり、もはやプレゼンテーションではなく、コミュニケーション(ビジュアルコミュニケーション)になるのではないかと思います。

Showcaseサンプル映像

Showcaseを使用して作成した動画



ぜひこのビジュアルの力を試す“実験”をされてはどうでしょう。携帯の絵文字を使ってみたり、社内プレゼンでのパワーポイントなどビジュアライゼーションの力を“実験”する機会はたくさんあります。いずれ、この“実験”が欠かすことのできない汎用的な  “手段” もしくは “なくてはならないモノ” になるのではないかと思います。


第1回の最後にShowcase体験版のご案内をさせていただきました。この体験版を利用してぜひ“Showcaseによる実験”を試してみてはいかがでしょうか。今回は体験版のインストール後、Showcaseへのデータの読み込みについて簡単にお話しします。

体験版でもShowcase 2011のフル機能がご利用いただけますので皆様がお持ちのCADデータをShowcaseに取り込むことが可能です。

主要なところではオートデスク社のInventor、Aliasデータはもちろん、Catia V4/V5、SolidWorks、Pro/E、JT、NX、中間ファイルフォーマットのIGES、STEP、DWGなどです。ご注意いただきたい点はJTとNXのネイティブデータをShowcaseに取り込むには別途有償のコンバータが必要です。しかしながら、その他のデータに関してはネイティブデータの読み込みが可能です。

ShowcaseではCADデータのインポート時にビジュアル向けに操作しやすい軽いデータに変換します。あらかじめ用意されている変換レベルについてご紹介します。読み込み変換レベル選択時のヒントにして頂ければと思います。




はじめにShowcase 2011にはデータ読込み変換設定が6段階用意されています。最初の3つはモデルの詳細度(LOD)をスクリプトにて3種類定義しており、作業時のカメラ位置によってその詳細度を最適化します。他の3つの設定は単一の詳細度(LOD)で定義しており、モデルを構成するポリゴンの数の調整にご利用いただけます。

001-All-Purpose: こちらの設定レベルはディフォルト時に採用されます。広範囲で利用可能な3種類のLODを生成します。ほとんどのオブジェクトはこの設定で問題なく表示されますが場合によっては大きなオブジェクトの外観やクローズアップイメージなどでは表示が粗くなり、設定の変更が必要な場合がございます。

002-Large-Parts: こちらの設定レベルは大きめなモデルに対して、調整された3つのLODを生成する設定です。この設定では詳細部分を表示しない場合がありますがAll-Purposeの設定より少ないポリゴン表示で大き目もしくは中くらいのオブジェクト表示でのより良いパフォーマンスにつながります。

003-Small-Details: こちらの設定レベルも3つのLODを生成しますが小さめのモデルに最適な設定です。より多くのポリゴン表示で細かい表現が可能です。また中くらいのサイズのモデルでも細かいパーツを要するモデルではこの設定が最適です。例えば、ラップトップコンピュータ、アイススケート靴や車のダッシュボード位の大きさに適しており、大きめの曲面や形状には向いていません。

004-1LOD-Low: 1つのLOD表示で少なめのポリゴン数で表示します。大きめのモデルの操作パフォーマンスは上がりますが、クローズアップ時の表現力は低減します。

005-1LOD-Medium: 1つのLOD表示で通常のポリゴン数で表示します。中くらいのモデルサイズに最適な設定です。

006-1LOD-High: 1つのLOD表示で多めのポリゴン数でモデル表示します。小さめのモデルに最適ですが操作パフォーマンスにも影響があります。

注意1 : もし変換設定を変えた場合、アンビエントシャドウの設定を再度行ってください。

注意2 : LODとは? ポリゴン曲面の詳細度及び詳細度を調整する機能のこと。



Showcaseにデータを読み込む際はShowcaseのメニューバーのFileからImportを選択。該当する読み込みデータを選択して、変換レベルを選びます。これでデータの読み込みはOKです。


それでは第3回もよろしくお願いします。



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